Conflict of Interest

Posted on January 27, 2017 by proedit


新しいアメリカ大統領の登場に伴い、様々なニュースが飛び交う中で、Conflict of Interest (COI) に関する問題点が注目を浴びています。

これは、”利益[利害(関係)]の衝突、利益相反” を意味し、Competing interest とも呼ばれています。

名高いビジネスマンである新大統領が、たとえ、ビジネスマンとして活躍することから自身を遠ざけてたとしても、その背後に(自分のなまえのついた)ビジネスエンパイアが存在する限り、彼が大統領として下す判断や果たす役割に、その影響が必然的に現れるのではないかという懸念、その危害および倫理的問題点が、着任前から日々議論されています。

この問題はとても混みいっていて、その理由の一つは、COI自体がわかりにくいところにあるのではないかと思います。

そして、COIに関する倫理的問題点は、サイエンスの分野にも共通しています。

論文投稿経験のある方にとっては、この「COI」という言葉は馴染み深いのではないかと思いますが、同時に、なんとなく良く分からない、という人も多いのではないでしょうか。

投稿にあたり、著者は、その研究に対する利害関係を全て開示することが求められています。

この「利害関係」には、金銭的なもののみならず、個人的関係といった、その研究にバイアスをもたらす可能性のあるもの全てが含まれています。

そのため、利益相反開示に関するバイオレーションは、故意に行われるというよりも、その関係を自身が認識していなかった、という場合が多々あるようです。必ず、各ジャーナルガイドラインを確認することをお勧めします。

また、開示方法は、国際的指針として提唱されています。

ジャーナルによっては方針についての記載が曖昧で不明瞭なこともありますので、ぜひこの機会に一見することをお勧めします。


参照:International Committee of Medical Journal Editors (ICMJE):

http://www.icmje.org/conflicts-of-interest/


英文校正 • 医学翻訳 のPEJブログより